麦芽

ビールの原料といえば「麦芽」。麦芽は主にビール用の大麦からつくられますが、ビールのタイプによっては小麦の麦芽やあるいは麦芽にしない麦も使用します。ビール用の麦は一部国産でもつくられていますが、現在は世界各国から輸入されているものがほとんどです。ベアレン醸造所ではドイツの麦芽メーカーから直接仕入購入することにしました。

この麦芽のメーカーは、カール・ビンデバルト社といい、フランクフルトからライン川沿いに2時間ほど南に下った、ドイツのラインプファルツ州にあります。

(写真1:一面麦畑が広がっています)モルト1

大きさとしては中規模の麦芽メーカーですが、ここのモルトマスター(麦芽製造の責任者)のコニーさんが、うちのブルーマスターのイヴォと大学で同級生ということがあって、こちらの要望(麦芽の品質など)に細かく対応してもらえるため、このメーカーの麦芽を使うことにしていたものです。

(写真2:麦芽工場)モルト2

昨年の11月にこのコニーさんから麦芽工場を案内してもらいました。

この地方は麦の産地でこの麦芽メーカーではすべて地元産の麦を使用しています。大手の麦芽メーカーになるといろんな産地のものを購入してきてブレンドしますが、このメーカーでは信頼のおける地元産の麦を使用しているそうです。
またこの地方は気候が安定しており、ビール用の麦の栽培に適していることから、原料の麦の品質が安定しているとのことでした。

中規模といいながらも、麦芽の製造設備は結構大きなものになります。1度に10tほどつくるそうです。

(写真3:麦芽の製造工程)モルト3

保管されていた麦を水分を与え、適度な温度と湿度に保ち発芽させます。ここがモルトマスターの腕の見せ所ですが、麦芽は農産物ですのでやはり収穫年によって若干の差があります。発芽の条件を細かく調整する事で、出来上がる麦芽をビール会社から指定された規格に合わせていきます。

(写真4:乾燥のための送風装置。すごい音と風でした)モルト4

発芽しかけたところで乾燥室におくり、水分を飛ばします。このときの温度の加減も麦芽にとって重要だそうです。

こうして出来上がった麦芽はコンテナに載せられて、はるばる日本へと送られていきます。

(日本への到着の様子は、また別の機会にご紹介したいとおもいます。)

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Presented by 株式会社 ベアレン醸造所 2007年05月20日更新
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